Mr.Children Dome Tour 2019 Against All GRAVITY
Mr.ChildrenのDome Tour「Against All GRAVITY」に参戦してきました。

ツアータイトルの「Against All GRAVITY」は、 直訳すると「重力に対峙する」という意味ですが、桜井和寿さんもMCで語っていた通り、重力はあくまでも象徴的なものとして引用され、一人一人がそれぞれに向き合う何か、そこからの解放を表現しているようです。
ツアー後半というタイミングが理由なのか分かりませんが、絶好調時から比べると若干声の調子がイマイチだったような気もしました。しかし、相変わらず素晴らしいパフォーマンスでした。
毎度驚かされる映像を使った演出は今回もさらにグレードアップし、東京ドームという大きな空間を最大限活用したものでした。アルバムのジャケットワークにもあったような、アート的な印象も受ける映像表現は、観客に対して強いインパクトを与えるものだったと思います。

名もなき詩
筆者が最も印象的だったのが、7曲目に演奏された名曲「名もなき詩」でした。
楽曲のアレンジと演出が非常に素晴らしく、とても印象的な光景となりました。
「令和になって時代は変わったけど、変わったほうがいいもの、変わらないほうがいいものがあると思います。そんな自問自答をしながら、この曲を送ります」という曲紹介から始まりました。
桜井さんのアコーステックギター弾き語りからはじまった演奏は、アリーナ中央付近にメンバー4人が集まり、サポートメンバーを入れずお互いが向き合うように輪になって演奏されました。
切り裂くようなエッジを立てたボーカルは姿を変え、シャウトをしない抑揚をおさえた柔らかで軽やかに歌い上げた「名もなき詩」は、50歳を迎えようとしている彼らの円熟期を表すと同時に、年月を経た楽曲の再解釈を促すようでした。
1996年に発表されたこの曲は、年号が変わり、23年もの時間が経過して、新たに生まれ変わったような印象とともに受け止めることが出来ました。素晴らしいパフォーマンスでした。
ツアー後にはロンドンでのレコーディングを控えているそうです。
まだまだ私たちを楽しませてくれるアーティストMr.Children。
これからも精力的な活動で、その動向が注目されます。
セットリスト
- Your song
- Starting Over
- himawari
- everybody goes ~秩序のない現代にドロップキック
- HANABI
- Sign
- 名もなき詩
- CANDY
- 旅立ちの唄
- ロードムービー
- addiction
- Dance Dance Dance
- Monster
- SUNRISE
- Tomorrow never knows
- Prelude
- innocent world
- 海にて、心は裸になりたがる
アンコール:
- SINGLES
- Worlds end
- 皮膚呼吸