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【あいちトリエンナーレ2019】平面から立体へ〜今村洋平さんのシルクスクリーン製「版画彫刻」

2019-08-18

あいちトリエンナーレ2019

あいちトリエンナーレ2019で、今村洋平さんの展示室に伺いました。会場は愛知県美術館ギャラリー(8F)です。

版画技法の1つ「シルクスクリーン」によって、彫刻的な作品を制作しているのが今村洋平さん。
通常、シルクスクリーンで刷られる作品は平面として認識されますが、今村さんの作品は1万回!という途方もない回数、繰り返し刷り重ねています。

次に掲載した写真の作品《peak 3601》は、143cm四方の大型作品です。
引きの写真では良く見えませんが、重ねられたインクの積層は、その物質性から徐々に厚みを形成し、立体作品として形成されていきます。

今村洋平《peak 3601》シルクスクリーン、紙、インク 3.5×143.0×143.0×cm 2019年

この作品を拡大したのが次の写真です。いかがでしょう?
色を変えることによって、地層のような絵肌が作られ、平面作品から、彫刻へ変容していることが分かります。

今村洋平《peak 3601》※部分

さらに近づいてみると明白です。
部分によって印刷回数を変化させることにより、積層する厚みに変化を持たせています。

今村洋平《peak 3601》※部分

もうひとつのシリーズ《tsurugi》シリーズは、日本に実在する山がモチーフとなっています。
実在する地形図の等高線を利用し、同じようにシルクスクリーン技法を繰り返して積層させ、山を形取る彫刻作品として完成させています。

今村洋平《tsurugi No.1》 2016年

印刷機材の展示や、制作過程の映像が上映されていました。

シルクスクリーンに使用された画材
展示風景
展示作品

小さな存在の積み重ねが、やがて大きな形へと繋がっていくことは、私たちの生活や社会にも共通しているような気がします。

立体を平面に見せる石場文子さんの表現方法と対比してみると、深みのある鑑賞体験に繋がると思いました。

概要

あいちトリエンナーレ2019
テーマ:情の時代(Taming Y/Our Passion)
芸術監督:津田大介(ジャーナリスト/メディア・アクティビスト)
会期:2019年8月1日(木)~10月14日(月・祝)[75日間]
主な会場:
愛知芸術文化センター
名古屋市美術館
名古屋市内のまちなか(四間道・円頓寺地区など)
豊田市(豊田市美術館及びまちなか)
主催:あいちトリエンナーレ実行委員会

Comments & Trackbacks

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  1. とても魅力の伝わる、分かりやすい記事でした!ありがとうございます

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