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【あいちトリエンナーレ2019】サカナクション「暗闇 -KURAYAMI-」鑑賞記

2019-08-11

あいちトリエンナーレ2019

あいちトリエンナーレ2019、音楽プログラムの1つサカナクション「暗闇 -KURAYAMI-」に行ってきました。会場は愛知芸術劇場大ホール(2階)です。

愛知芸術劇場大ホール

暗闇 -KURAYAMI-

筆者が行ったのは2019年8月10日昼の部。公演開始前から異様な雰囲気に包まれていました。
入場時に配られたプログラムには、事前に公演の内容がプリントされていました。
会場内を完全に暗闇にしたパフォーマンスが本公演の特徴。観客側に課せられたルールも複数有りました。

入場者に事前配布されたプログラムの表紙

【 構成 】

プラクティス
チューニング リズムのずれ

第一幕
Ame(C)

第二幕
変容

第三幕

第四幕
闇よ 行くよ
(演出なし完全暗転)

※事前配布されたプログラムより引用

会場前に入ると、照明を落とした場内は、除夜の鐘のような音が規則正しいリズムをゆっくりと刻んでいました。
ブザーが鳴り、公演の諸注意がアナウンスされている中、会場内は異様な静けさに覆われていて、一言の私語も許されないような張り詰めた空気です。「暗闇ライブ」というタイトルは、私たち観客に一定のルールで拘束するような意味を含んでいたのかも知れません。

ふと見ると黒装束のような衣装を纏った女性スタッフが香炉のようなモノを持ってゆっくりと歩いています。どうやらこれは会場内に香りを放つための役割を担っているようで、緊張感を少しだけ緩和してくれるようなリラックス効果を与えてくれました(香りの正体は不明)。

鐘だと思っていたのはドラのようなものでした。
徐々に暗転する場内の照明とともに、鐘の音はやがて、強く叩かれるドラの音色に変化し、メンバー5人が舞台袖からゆっくりと現れました。
通常のライブであれば、この時に起こるのは大きな歓声や拍手なのでしょうが、観客席は今まで以上に緊張感が高まったようで、息を飲むようにメンバーを凝視しているようでした。静粛にすることが、観客に課せられたルールのようでした。

拍手が沸き起こったのは、5人がそれぞれのポジションにつき、観客に向かって一礼したタイミングでした。
この拍手から公演終了後まで、私たち観客は、全員着席のまま、誰1人として言葉を発しない公演となります。

早速始まったのが、「プラクティス チューニング リズムのずれ」
この幕では、5分間の真っ暗闇が訪れます。
結論から言うと、筆者が感じたこの5分間の演出は、本公演中最も刺激的な体験となりました。
目を開いても閉じても変わらぬ暗闇は、深く黒く空気をも黒く塗りつぶしたように真っ黒で、処刑を待つ罪人のように、逃げ場を閉ざされてただ椅子に縛られているようでした。
暗闇に引き込まれていくことで襲いかかる恐怖と、逃げ場のない切迫感が、パニックとも取れるような複雑な精神状態に自分を追い込んでいくようでした。
目の前に全く光のない暗闇の状態もそうですが、約2,500人の観客が同じように着席して同時体験している時間にも意識が及び、宗教的な儀式にも思える体験に感じたのかも知れません。5分間が過ぎるまでその変調は続きました。

それ以降、第1幕からは、暗闇を軸とした、音と光の演出が展開されました。
ステージ上の丸形や縦長のスクリーンに映像が投影され、暗闇とのコントラスを光と映像で演出していました。線香花火の映像が繰り返し暗闇から浮かび上がる演出はとても印象的で、今も強く目に焼き付いています。

気がつくと最後の演出になっていました。
ラストの幕は思いっきり明るく焚かれた照明が一転し暗闇へ転換していきます。
後半のタイミングでは、こちらも暗闇にある程度慣れてきているので、冒頭ほどのインパクトは感じなく、ただ音の演出に意識が集中しているような感じでした。
今回のサウンド面では、ドイツのスピーカー・システム・ブランドであるd&b audiotechnik社のSoundscape Systemを日本初導入しているということで、従来のステレオL/Rシステムとは一線を画す最新音響システムという触れ込みでしたが、最新の機材が揃う映画館クラスの音響には至らなかったという印象です。

公演時間は比較的短くて、約60分でした。
公演のラストは、照明を徐々に落としながら、メンバー5人が舞台の奥へ去って行く映像的な演出で閉じられました。愛知芸術劇場大ホールの舞台奥には、通常あるはずの雑多な機材などは全く置かれず、ただ空間が広がっているだけでした。
ゆっくりと歩くメンバーの後ろ姿を見送りながら、私たち観客は暗闇に包まれていく会場をただただじっと見つめ、なすがまま最後の暗闇に身を任せるのでした。

概要

サカナクション
『暗闇 -KURAYAMI-』
会場:愛知県芸術劇場大ホール
公演日:8月7日(水)・8日(木)・10日(土)・11日(日)
時間:昼公演 14:30開場、15:00開演 夜公演 18:30開場、19:00開演
※8月7日(水)については、夜公演のみ
料金:S席 5,800円 A席 4,800円 B席 3,800円

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