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【Burart diary】2018/03/01 銀座のギャラリーで発見した「昭和の版画」について

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仕事帰りに銀座界隈の画廊に立ち寄った。

その画廊はご主人1人が店番を務め、幾重にも重なった版画作品のパネルがLPレコードのように並び、客はパタパタとパネルをめくりながら作品を購入出来るようなシステムだ。

作品に占領されている店内は増殖するような作品の数にスペースを失いつつあり、床置きされたり、店内の隙間に押し込むような空間をふさぐ陳列によって、掘り出し物への期待感を醸成する事に成功している。作品に付けられた値札は1万円前後がボリュームゾーンで、1000円の作品も見つけられる。

作品の多くは版画作品で、ご主人のこだわりが感じられる。一方で接客中のセリフは弱気な発言がしばしばで、衰退の一途を辿るアートマーケットにおける版画作品の地位を嘆くばかりだ。「昭和の日本版画作家は歴史からみても素晴らしい!」といった発言を繰り返すものの、付けられた安値の値札とのギャップにご主人の弱気な内面が窺える。

 

 

作品を探しながら、しばしば思いっきりホコリを吸い込んでしまう。店内を清潔に手入れされていないこともあろうが、来店客もまた非常に少ないのだろう。ほとんどの作品は長い時間人の手に触れていないような状態であった。

そんな作品の中にあって、異質な光を放っている作品もあった。大御所の「古沢岩美」さんの作品は状態の良いものは他作品よりも威厳を保った価格で陳列されており、簡単なドローイング作品でも1万円と言う驚きの価格で売られていたりする。

1979年から銀座で営業を続けているそうだが、美術不況で何軒も閉店に追鋳込まれているお話を黙って聞いていた。

「ドローイングよりも版画は大変なんだ。手間が掛かっても割に合わない。」ずっとぼやきながらも、私が作品を手に取ると「良い作品に目を付けるねぇ」と良い調子で声を掛けてくる。

結局のところ、今日のところは財布を出すことは無かった。もう一度休みの日に入ってみようと思う。

 

 

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